●幸福とは何か<12>
平成二十四年九月
 人間は、どういう状況で幸福を感じるのだろう。ほしかったものが得られたとき。何か目標が達成された時などであるが。それは、自分と他の人々がそれによって向上したり、より調和された姿になった時であろう。ここで私たちは幸福感というものが何か達成するためのモチベイション(動機)となっていることに気がつく。
 人間の調和に向かった進歩と向上への欲求は、生命の根源的なものである。此れは東京の高層ビルから巨大な都市の相を見るとつくづく思うのであるが「なんと人間とは創造的な生き物なのであろうか」
 この創造へのモチベイションは人間性の本質に根ざしたものであるがそれは人間が宇宙を顕現(創造した)本仏の分霊であるからである。人間は、自分と宇宙を創造的に進化させるために存在し、その創造の中に喜び幸福観を感じるのである。
 南無妙法蓮華経は、創造的宇宙意識である九識に帰る祈りであり、南無妙法蓮華経は創造的進化を行う生命の願望であり躍動である。宇宙の創造意識に南無妙法蓮華経と帰り、南無妙法蓮華経と宇宙創造意識に随って生きよう。そこに大きな幸福感がある。

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